身体はなぜ急に痛くなるのか?
2016年09月7日
施術中に患者さんとお話しをしていて、よく耳にする言葉があります。
それは「今まではこんなことなかったのに…」という言葉です。
どういうことかと言うと、例えば、何年もの間ずっと同じことを続けてきたのに、ある時いきなり身体に痛みが現れるようになった。
もっと具体的に言うと、何年もの間ずっと掃除や洗濯などの家事を続けてきたのに、ある時いきなり腰に痛みが出るようになった。などなどです。
そんな時、みなさんが決まって頭に浮かべる言葉は「今まではこんなことなかったのに…」ではないでしょうか?
自分にとって当たり前のことができなくなった時に人はそんな感情や思考になってしまうようです。
ここでみなさんに覚えておいてほしいことがあります。
それは、、、『人間の身体は物と同じ』ということです。
どういうことかと言うと、物は長い間使っていくと、いつか壊れていきますよね?
例えば、15年使った冷蔵庫がある時いきなり壊れたら「今まではこんなことなかったのに…」と考えるでしょうか?
多くの方は「もう15年も使ったからしょうがない、買い替えるか…」と考えると思います。
ところが、自分の身体のこととなるとそうは思えないですよね。
このように、人間の身体も物と同じで長い間使っていると、遅かれ早かれ壊れる時は必ずやってきます。(その人の身体の使い方や手入れ・メンテナンスによって壊れる時期や壊れる度合に差がでます。)
いきなり原因もないのに悪くなったわけではなく、長い間使い続けたことで徐々に悪化してきていたのです。
自分自身には見えない、気づかないところで。
もちろん、人間の身体は買い替えることができないので、しょうがないから買い替えようという発想にならないのかもしれません。
ですが、人間の身体だけずっと使っても壊れないなんて都合の良いことはありません。
手入れやメンテナンスをせずに使っていけば必ずどこかしら故障します。
ただし!
ここで言いたいのは、「あなたの痛みは加齢によるもの・慢性的なものだからあきらめなさい」ということではありません!
違いますよ。
では、質問です。
人間の身体と物とで、大きく違う部分があります。
なんでしょう??
それは、、、『自然治癒力』です。
例えば、人間の身体は、すり傷ができて血が出た時に、自動的に傷口を治そうとします。
それに比べて物はどうでしょうか?
冷蔵庫にすり傷ができても治りませんし、カバンにあいた穴は自動的にふさがりませんよね?
このように、物と違って人間の身体は回復する力を持っているのです。
だから、たとえ長い間使い続けて壊れてしまった身体でも、
- きちんとした修理→(きちんとした治療)
- 正しい使い方→(正しい身体の動かし方)
- 定期的なメンテナンス→(定期的なゆがみなどの身体のチェック)
- バージョンアップ→(トレーニング・運動)
以上のことをしっかりと行えば、何歳になっても回復することができますし、長い間使っても壊れにくい身体を作ることが出来るのです。
もちろん、曲がってしまった骨やすり減った軟骨など回復できないものもあります。
簡単に替えのきかない人間の身体だからこそ、「あの時きちんと治療しておけばよかった」「普段からケアしておけば悪くならなかったのに」とこの先後悔しないためにも、自分の身体は大事にしてあげましょうね(^^♪